あなたは、組織で課長になられた方でしょうか?
仮に組織に属していなくとも、誰かと仕事をしていくうえでは共に仕事をする仲間と協力をして、時には管理をして、自分の専門性を活かして物事を前に進めていく必要がありますよね。
今回は、珍しくも「課長」という中間管理職にフォーカスを当て、その存在価値を見直さざるを得ないと思わせる名著の紹介です。
タイトルは・・・
私が人材マネジメントで悩んだときには何度も立ち返るような、管理職のバイブル的な本です。
実際に部下のマネジメントに使えるノウハウも満載です。
余談ですが、この本の装丁は個人的に好きです。
『はじめての課長の教科書』オススメ読者
私がこの本を始めて読んだのは部下の育成に悩んでいるときでした。
自社の上長であるパートナーやクライアント企業の社員と課題に対応しつつ、部下である若手コンサルタントのマネジメントと育成を行うことのバランスを保つのが難しく悩んでいるときでした。
オススメ読者
- タイトル通り、これから課長になる方・課長を目指す方
- はじめて部下を持つようになった若手管理職の方
- 中間管理職として日々の業務に辟易として誇りを失いかけている方
個人的に一番読んでいただきたいのは意外に3点目に該当する方かもしれません。
日本の企業組織で中間管理職が担う役割はとても重要ですが、上と下の板挟みで疲れてしまい、誇りも失いかけている方が多いのではないでしょうか。
それは、とても悲しくもったいないことだと思うのです。
【新版 はじめての課長の教科書】を読んで、日本の中間管理職層がビジネスを盛り上げていく機運が高まれば、日本経済界は面白くなっていくのではないかと思うのです。
「年収を上げたい・キャリアアップをしたい!」
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筆者「きつね」と同じく、あなたもそう思っているのではないでしょうか?
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著者(酒井 穣)
著者は株式会社リクシス 取締役副社長CSOの「酒井 穣」さんです。
- 酒井 穣(さかい じょう)
- 1972年、東京生まれ
- 慶應義塾大学理工学部卒
- Tilburg大学経営学修士号(MBA)首席取得
- 商社にて新事業開発、精密機械の輸出営業などに従事
- その後、オランダの精密機械メーカーエンジニアとしてオランダに約9年在住
- 帰国後はフリービット株式会社取締役を務め、複数社顧問・NPOカタリバ理事なども兼任
- 2016年株式会社リクシスを創業
リクシスという会社は高齢化社会に対応した各種サービスを展開しています。
著者である酒井さんご自身も20年に渡る介護経験者だそうです。
時代に即したサービスを展開する企業として今後の成長に期待ですね。

目次
目次をご紹介します。
- 第1章 課長とは何か?
- 第2章 課長の8つの基本スキル
- 第3章 課長が巻き込まれる3つの非合理なゲーム
- 第4章 避けることができない9つの問題
- 第5章 課長のキャリア戦略
- 第6章 活躍する課長が備えている5つの機能
目次をご覧になってどう思いますか?
ここまで「課長」というポジションだけに注目した書籍ってないですよね。
『はじめての課長の教科書』概要

経営層と現場との橋渡し・ハブとしての役割が求められる重要なポジションが課長であり、そのうえで現場最前線に居るからこその苦労・やりがいに気付かせてくれる本です。
言うなれば、課長は「戦場最前線に立つ将」という捉え方ができるのではないかと思いました。
プレイヤーとしての推進力とマネージャーとしての統率力は、正に戦場で兵を率いて戦う将軍のイメージにピッタリです。
(完全に趣味の話ですが、キングダムという漫画で主人公の信が戦場で出会う将軍たちも、推進力・統率力が秀でていました!)
概要として、私は重要だと感じた3つの章を中心に要約できればと思います。
基本スキル(第2章)
第2章である「課長の8つの基本スキル」で書かれていることは、課長の最も重要な役割と言っても過言ではないことに通じています。
重要な役割。
それは、
- 部下を守り、導くこと
です。
人は財産であり、部下や仲間の協力がなければ大事は成しえません。
しかしながら、様々な壁(現実)にぶつかるなかでモチベーションを下げてしまったり目標を見失ってしまう者は多く現れてしまうでしょう。
管理職としての課長は自らのモチベーションだけではなく、部下のモチベーション管理も重要な仕事となります。
そこで必要な基本スキルが8つ、説明されています。
8つのスキルについて1つずつは記載しませんが、以下の3点に集約できると解釈しました。
- 部下の進む方向性を示す(方向性を気付かせる手伝いをする)コーチング力
- 部下の状況に応じて「飴と鞭」を適度に使い分ける観察力
- そして何よりも、部下の成長を思う気持ち(愛情)
ときには、本音を話せるような非公式な面談を行い、質問で相手の考えを引き出し導く必要もあります。
もちろん部下がミスを犯したのであれば𠮟ることで反省を促し、次に繋げてもらう学びを得させなければなりません。
部下のスキルや経験に対して、与えている仕事の難易度が足りていないのであれば、仕事の割り振りを考え直してあげなければなりません。
これらの言動の根底には、部下を思いやり成長を願う気持ちがあるはずです。
私のことを指導くださったマネージャーの方々も同じようなことを考えてくださっていたのだと実感しました。
私の成長度合いに応じてチャレンジングな仕事をアサインしてくれたり、重要局面では「私が君たちを守る」と仰ってくれたのは安心感に繋がったのを覚えています。
自分自身がクライアントを含めてチームを率いる機会が増えた近頃はリーダーシップや人材マネジメントに対して、アンテナが働くようになりました。
恐らく、うつ病・適応障害と診断されたことも影響して「各人の幸せな働き方」を考えるようになったのも影響しているのでしょう。
これからは、私が8つのスキルを実践する立場です。
避けられない問題(第4章)
最初に目次を読んで「避けることができない9つの問題」という章を見たときに、以下の問題が真っ先に目に飛び込んできました。
問題3 心の病にかかる部下が現れる
新版 はじめての課長の教科書
私の上司に視点を切り替えると、正に「心の病にかかる部下が現れた」という感じでしょうね・・・。
正直な話、この問題が自分に直結し過ぎていて、あまり問題意識を抱きませんでした。
コンサルティング業界に属しているバイアスがかかっていますので、いわゆる日本の大企業に勤めていらしゃる方にとっては確かに大きな問題と捉えられることが多いかもしれませんね。
他の問題として記載されているような「部下が辞める」「外国人と働く」「年上の部下を持つ」といったことは当然ですから。
と、上記の文章を書きながら「心の病にかかる」というのも「割とコンサルティング業界では珍しくないのでは・・・。」と思ってしまいました。
こちらの記事にもあるように、コンサルティング業界でも働き方改革が進んでおり、会社としての対策を講じているファームも増えています。
ですが、現場で戦っている部下と日頃、直接相対している管理職は課長相当であうマネージャーでしょう。
書籍内では課長がメンタルヘルスケアの基礎を学ぶことを推奨していますが、個人的には昇進の必須要綱にしても良いのでは?と思いますけどね。
活躍する課長が備える機能(第6章)
第6章の内容として挙がっている5つの機能は総括に等しいと思うので転記させていただきます。
機能1 個の力
機能2 指示を受け、指示を出す
機能3 報告を引き出し、報告する
機能4 社内外の個人や組織との連携
機能5 組織力の強化
新版 はじめての課長の教科書
課長に職位している個人を組織の中の機能として見たときに、期待される機能です。
組織の長として部下を率いるに足る人物であるのか、経営と現場を繋ぐ存在として機能するのか、部下を育て導くことができているのか。
あなた自身がその役割を果たせているのか。
確認する方法として、第6章には上記の5つの機能を果たせているかを確認する30のチェック項目が記載されています。
現状を把握するためのツールや、自分に足りていない部分を可視化して今後の目標設定に活かすこともできます。
私はいつでも振り返ることができるように、30のチェック項目をExcelでチェックリスト化して、個人パソコンのフォルダに保存してあります。
組織に属しているか否かに関わらず、ビジネスパーソンとしての成長度合いを測るチェック項目として活用できるのでフリーランスや個人事業主の方もご一読されることをオススメしたいです。
最後に
【新版 はじめての課長の教科書】は下手をすると心身共に浪費していくイメージの強い中間管理職である課長にスポットを当てた珍しい本です。
確かに経営と現場の板挟みになるポジションではありますが、「戦場最前線に立つ将」として解釈を変えることで、その役割が果たす責務の重要性を再認識できるでしょう。
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